森見登美彦「恋文の技術」第九話(『asta*』2008年4月号)

  • 今回も面白かったですよ(*^_^*)
  • 「かつて赤い風船を飛ばした人へ」。研究室の先輩である田邊彩さんへのお手紙です。
    • 彼女は丹波四郎氏(第五話「孤高のマンドリニストへ」、2007年8月号掲載)の恋人です。
    • あ、そうだ。この丹波四郎氏は『野性時代』2007年4月号掲載の「迷走恋の裏路地」(『夜は短し歩けよ乙女』外伝)で、主人公が図書館警察からもらった福袋に入っていた情報に登場します。それらの情報が錦鯉窃盗団の本拠地を暴くことになったようです。
      • もちろん、そういうことをご存知なくても登美彦先生のこと、単独で楽しめるように仕上がってますよ! さすが先生!!
  • なんとなく、守田一郎から田邊彩さんあてのお手紙の文面だけでも、「これまでの文通相手の方々よりは論理的であることを重んじる女性なんだな」というのが感じられます。こういう微妙な違いを出せるのってすごいなぁ(*^_^*)
  • 次回は6月号(5/6発行予定)の掲載となります。
    • おそらくまず全国の各書店にどかんと送付しているはずなので仕方がないのですが、だんだん定期購読者への発送作業が遅くなっているのではないでしょうか。そのへん努力していただけると嬉しいです。こちらは確かに田舎で、雑誌類は東京よりも一日遅れで発売になるのですが、さすがに6日発行のものが10日に届くというのはちょっとキリンさんになりすぎるので^^;

http://d.hatena.ne.jp/Tomio/

  • この小説のちょっとあとに、坂木司×大崎梢「妄想系トーク炸裂 突き進め、片想い!」という面白い対談が掲載されています。その中で、編集部からの「片想いと聞いて思い浮かぶ作品」を問われて、坂木氏が『夜は短し歩けよ乙女』を挙げていらっしゃいます。この方は覆面作家だそうで、可愛らしいネズミのもちこちゃんのお写真が掲載されていますが、そのこともあってなんとなく好感を持ちました(*^_^*)
    • あと、坂木司氏のこの発言はすごい!!

実は、私は自分がつきあいたいと思った人に対して片想いだったことがないんです。

    • それにしても、最近「妄想」「乙女」ということばを目にすることが多く、その都度先生を思い浮かべてしまいます。他の作家さんも「妄想力」とか発言なさったりしますし、通信販売の化粧品カタログを見ても「大人ニュアンス vs 乙女カジュアル あなたはどっち?」とかいうキャッチコピーがついていたりするので。
  • 講談社ボックス『パンドラ vol.1 SIDE-A』は注文しました。今週中に到着する予定です。うっとうしいとお思いの方もいらっしゃるでしょうが(そもそも、登美彦先生が一番そう思っていらっしゃるのかも?)、内容について知りたい方もそれ以上いらっしゃると思いますので、読了したらまたトラックバックを送らせて頂きたく! なむなむ!