森見登美彦先生がmixiニュースになっています!

<以下へ引用>

【コラム】めくるめくファンタジー「妄想系」作家・モリミー
(よりミク - 11月02日 15:01)

日記を読む(139)日記を書く

「ダメだ。三次元だぜ。立体的すぎる。生きてる。しかも動いてる」(太陽の塔

 まるで恋愛経験のないヘモい男子。彼に奇跡のようなシチュエーションが訪れます。なんと女の子から告白をされてしまうのです。しかし、あまりの衝撃に、現実を受け止めきれない彼がつぶやいたのが上記のセリフ……。そして結局、彼はその場を逃げ出してしまいます。

 こんなウブな経験、ひょっとしたら身に覚えのある人もいるでしょうか? そんな人は要注意! あなたには非モテの資質があります。処方箋? としてこんな作家をご紹介しましょう。


「我々の日常の九〇パーセントは、頭の中で起こっている」(太陽の塔
現実がめくるめく妄想に塗り替えられてファンタジーに変わってしまう。壮大に阿呆らしく、奇想天外なその小説世界は、ハマり込んで抜け出せなくなる中毒者も続出。今、読書家の間で熱狂的な支持を集める作家の名前は森見登美彦と言います。


 ファンにはモリミーの愛称で親しまれている森見。彼の文体は古風で、どこか気品さえ漂わせているのが特徴です。作品の舞台は京都であることが多く、また「詭弁踊り」「偽電気ブラン」など、ノスタルジックなモリミー語ともいうべき言葉の効果も相まって、思わず文豪と呼びたくなるような雰囲気も。けれど、その真面目な語り口とは裏腹に、物語には笑いと自虐がたっぷり織り込まれています。


 例えば、森見作品に登場する男子キャラの基本姿勢は、恋に浮かれる世の風潮をくだらないとうそぶいて、男子の純潔をかたくなに守ること。だけど、表向きはそんな風に気取っても、内心では恋に恋い焦がれ、汚れない妄想に逃避するのです。シャイな非モテ男子のにおいがプンプンしますね。

 デビュー作である「太陽の塔」や、2作目「四畳半神話大系」の主人公は、いずれも大学生。彼らは研究と称して、元カノの後ろ姿を追い回したり、四畳半で悶々とする現実を拒んで、明るいキャンパスライフを夢想したりします。その行動は「甘酸っぱい青春の過ち」という名前のK点を超え腐れ大学生と呼ばれるべき域に達してしまうのです。

 モリミーの人気を決定的なものにしたのは「夜は短し歩けよ乙女」という恋愛小説。大学の後輩である黒髪の乙女に恋心を抱く私は、「ナカメ作戦」(ナるべくカのじょのメにとまる作戦)を決行し、彼女の行く先々に現れます。けれど、天然キャラの彼女は私の恋心になどまるで気付いてくれません。その上、私は行く先々で奇人たちの巻き起こす珍騒動に巻き込まれてしまい……。ヘモい私と、萌え要素満載の天真爛漫な乙女。恋に慣れないふたりのじれったさがとてもキュートな一編です。


 森見ワールドの住人たち、そのあまりのダメっぷりに共感を覚える男子も多いことでしょう。そして、そんな人は同時に、モテとは縁遠い自分に思い当たって、悔しさを噛みしめてもいるはず。しかし、心配はご無用。森見ワールドには女の子たちもメロメロだとか。彼女たちは男子のダメっぷりをこそ愛して止まないのでしょう、きっと……おそらく……そうであってほしい……いや、そうあるべきだ!


 モリミー本人の実像は、ブログ「この門をくぐる者は一切の高望みを捨てよ」でうかがい知ることができます。兼業作家の彼は、寸暇を惜しんで締め切りと戦ったりしているもようです。けれど、モリミー自身も小説の主人公たちに似てとてもシャイ。素直に自分の日常を綴るのは恥ずかしいらしく、ブログも嘘か本当かわからない妄想いっぱいで笑わせてくれます。


 あまたいる非モテ男子と、可憐な女の子たちの心を震わせてやまない森見作品。秋といえば行楽ですが、また読書の季節でもあります。ページをめくって妄想の森見ワールドにトリップしてみるのはいかがでしょうか。きっと現実とはひと味違った旅が楽しめることでしょう。


あっ、その際には、くれぐれもニヤついてしまう顔にご注意を!(編集・執筆/mixiニューススタッフ)

■関連サイト
この門をくぐる者は一切の高望みを捨てよ:http://d.hatena.ne.jp/Tomio/

http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=655400&media_id=44


<引用ここまで>

明日からのラジオドラマも聴取者が増えそうですね!
なむなむ(*^_^*)